税理士に相続税申告を依頼するメリット
多額の費用はかかるものの、税理士に相続税申告を依頼すると多大なメリットを得られます。この記事では、具体的なメリットを5点解説します。
節税できる
税理士に依頼する最大のメリットは、節税対策を施してもらえる点です。
税理士は税金のプロとして、配偶者の税額軽減をはじめとした特例を活用し、少しでも支払う税金が減るように注力してくれます。プロが適切に節税を図ることで、リスクなく納税額を減らすことが可能です。
こうした節税対策は、仕組みが複雑なので素人が効果的に活用するのは簡単ではありません。下手に自力で使おうとすると、ミスが生じて節税できないどころか、不正を指摘されて余分に税金が課税されるリスクも考えられます。
そうしたリスクを考えると、安全に節税対策を使ってくれる税理士に依頼するのは賢明な判断と言えるでしょう。
加算税などのペナルティを回避できる
相続税申告を税理士に依頼する上で、もう一つ大きなメリットなのがペナルティの回避です。相続税の算出額に誤りがあったり申告書の記載にミスがあると、後から間違いを指摘され、加算税などのペナルティが生じる恐れがあります。
「そんなに相続税の計算って難しくないのでは?」と考える方もいますが、数ある税金の中でも相続税の申告は特に難しいと言われています。というのも、相続税申告では非常上株式や不動産といった資産を評価する必要があるからです。
こうした資産の価額を計算する方法は非常に複雑である上に答えが一つに定まりません。そのため、税理士などの専門家以外の人が算出すると、ほぼ確実に不正確な金額となってしまいます。
出費を抑える目的で税理士に依頼しない結果、ペナルティによりかえって出費金額が増える事態になりかねないので注意しましょう。
税務調査に立ち会ってくれる
税務調査への立ち会いに対応してもらえる点も、税理士に相続税申告を依頼するメリットの一つです。
相続税申告を済ませた方のおよそ20%は、申告内容が適切かどうかを調査する目的で、「税務調査」の依頼を受けると言われています。税務調査の依頼があると、必要資料の準備などに多大な手間がかかります。税理士に相続税申告を依頼している方は、この面倒な準備も頼むことができるため、特段労力をかけずに済みます。
また、税金のプロである税理士が調査に対応することで、ご自身で税務調査に臨むケースと比べて、追加で税金を課税されるリスクを回避しやすくなります。
相続税申告の負担を軽減できる
相続税申告書の準備や遺産分割協議、相続登記など、相続で行うべき手続きは膨大にあります。
こうした膨大な手続きを期日(10ヶ月以内)に実施するのは決して簡単ではなく、期間内に終わらせるにはプライベートの時間や仕事がどうしても犠牲となってしまいます。特に相続税申告の手続きは、難しいうえに作成する資料の数が多いため、相続人にとっては大きな負担となります。
そこで税理士に依頼すれば、相続税申告のほとんどを代わりにやってもらえます。相続税申告の業務を任せることで、相続にかかる手間や労力を大幅に削減でき、プライベートや仕事をほとんど犠牲にせずに済むようになるでしょう。
他の士業とスムーズに連携してもらえる
税理士は相続税申告の業務を担う専門家であるため、遺産分割協議や相続登記などは他の専門家(司法書士など)に依頼しなくてはいけません。自力で相続税申告を行うと、他の専門家は一から探す必要があるので、多大な労力が必要となってしまいます。
一方で税理士に依頼すれば、幅広いネットワークを持っているので、相談すれば専門家を紹介してもらえます。一々ご自身で専門家を探す手間が省けるので、スピーディーな相続が可能となります。
まとめ
税理士に依頼すると、相続税申告にかかる手間や時間を大幅に削減できます。
それだけでなく、加算税などのペナルティの回避や節税効果を得ることも可能です。最低でも数十万円程度の費用はかかりますが、メリットの多さを考慮すると税理士に相続税申告を依頼すべきでしょう。