【家族信託】自分の死後のペットへの生前対策|司法書士が相続・認知症対策を解説

ペットは法律上、「物」として扱われています。そのため、物にお金を与えられないのと同様に、ペットに直接財産を渡すことができないのです。

よって、ペットのために財産を残したいときは、一般的な相続対策とは異なる方法が必要になります。

家族信託を使ったペットのための相続対策

家族信託を使うことでペットのための相続対策が可能となります。

こちらでは、大きく次の3つを解説していきます。

  1. 家族信託って何?
  2. ペットのための家族信託(ペット信託)を使うとどうなるの?
  3. ペット信託を使うときの注意点

1.家族信託って何?

家族信託は、自分の財産を一定の目的のために信頼できる人に預かってもらうものです。

例えば、最近物忘れが激しくなってきたお父さんが、自分の賃貸マンションを息子に渡し、息子はお父さんのためにそのマンションを管理します。

マンションの賃料はお父さんのために使います。このお父さんのために、財産を管理する契約を、家族信託といいます。

家族信託についてのより詳しい内容は、【相続・認知症対策に使える!】家族信託って何?で解説しております。

家族信託の基本構造の解説

家族信託には3人の登場人物がいます

家族信託では、基本的に「委託者」「受託者」「受益者」と3つの登場人物がいます。

それぞれが何をするのかについては、次のとおりです。

登場人物何をする人?先程の事例でいうと?
委託者財産を信託する人賃貸マンションを信託したお父さん
受託者財産を管理・処分する人賃貸マンションを管理処分する息子
受益者信託により利益を受ける人信託されたマンションから賃料をもらうお父さん

2.ペットのための家族信託を使うとどうなる?

家族信託をペットのために使うことで、自分が認知症や身体が不自由になったり、亡くなった後でも、信託した財産をペットのために使うことができるのです。

このペットのための家族信託を「ペット信託」といいます。

ペット信託の具体的な仕組み

ペット信託は、信託財産を管理する人が受託者となり、ペットを飼育する人を受益者とします。

お金を管理する人とペットを飼育する人を分けることで、お金をきちんと管理しているのか、ペットをきちんと飼育しているのか、を互いに監督することができます。

 

ペット信託の基本構造を解説
信託の登場人物ペット信託では何をする人?
委託者ペットのために財産を信託する人
受託者信託された財産を管理・処分する人
受益者ペットを実際に飼育する人

ペット信託をした後に、自分が認知症になったり、亡くなった場合どうなるのか、それぞれ確認していきましょう。

【認知症対策】自分が認知症や身体が不自由になったとき

自分が認知症になった場合は、ペットの飼育が困難になりますので、別の信頼できる人に育ててもらい、その費用は信託財産から支払われるようにします。

【相続対策】自分自身が亡くなったとき

自身が亡くなった後は、信頼できる人にペットを育ててもらいます。ペットのための費用は、信託財産から支払われるようにします。

ペットを育てて人が亡くなった後は信頼できる人が管理する

3.ペット信託を行うときの注意点

ペット信託を行うときは、次の3つの注意点があります。

  1. ペットを育ててくれる信頼できる人がいるか
  2. ペットを育ててくれる人をしっかり監督できるか
  3. 税務上の問題を解決しるか

①ペットを育ててくれる信頼できる人がいるか

ペット信託も、自分が育てられなくなった後に育ててくれる人が必要です。

ペットを預かってくれる人がいなければ、自身が亡くなった後に代わりに育ててくれる人がいません。施設などで預けることもできますが、その施設が信託契約に対応できるかどうか相談する必要があります。

②ペットを育ててくれる人をしっかり監督することができているか

信頼できる人にペットを預けたとしても、その人がしっかりとペットの面倒を見ているかどうか監視する必要があります。

監視する人がいないと、ペットを預かる人がお金を自分のために使ったときに指摘する人がいなくなります。

③税務上の問題を解決しているか

ペットは法律上「物」として扱われるため、財産はペットを育ててくれる人に渡さざるを得ないです。

その結果、ペットを預かってくれる人に贈与税が生じる可能性があります。よって、ペット信託をするときは、税務上の課税リスクがないか、きちんと確認する必要があります。

まとめ

今回はペットのための家族信託(ペット信託)について解説してきました。

まとめると次のとおりです。

ペット信託の基本的な仕組みお金を管理する人=受託者
ペットを飼育する人=受益者
ペット信託を行うときの注意点① ペットを育ててくれる信頼できる人がいるかどうか
② ペットを育ててくれる人をしっかり監督することができているかどうか
③ 税務上の問題を解決しているかどうか

ペット信託は人によって契約内容が変わる

ペット信託は、当事者の状況に応じて契約内容が異なります。また、信託に関するしっかりとした知識だけでなく税務上の知識も必要になります。

よって、ペットのために財産を残したいと考えている場合には、しっかりとした専門性の高い司法書士や弁護士に依頼することをおすすめします。

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