【相続・認知症対策に使える!】家族信託って何?川崎市登戸の司法書士が解説!

家族信託契約は認知症対策や相続対策で、最近とても注目を集めています。

こちらでは、家族信託の次の2つについて解説していきます。

  • 家族信託の基本的な「しくみ」
  • 相続対策でも使える!家族信託

家族信託の基本的な「しくみ」

ここでは家族信託の基本的なしくみについて解説していきます。

ポイントは次の2つです。

  1. 家族信託は、信頼する人に財産を管理してもらう制度(財産管理の制度)
  2. 信託すると所有権は移る!

1.財産管理の制度

家族信託は、次のような制度です。

  1. 財産をもっている人が、自分で決めた財産を、信頼する人に託す
  2. 財産を託された人は、その財産を特定の人や目的のために使う

以上が、家族信託の基本的なしくみです。

家族信託の基本的な登場人物

家族信託ではそれぞれに役割があります。先程のしくみを役割に当てはまると、次のとおりになります。

財産を託す人委託者
自分で託すと決めた財産信託財産
信頼する人受託者
信託によって利益をうける特定の人受益者

実際の事例を通して確認しましょう!

信託の仕組み

この事例では、

  1. Aさんが、その財産を、信頼するBさんに託す
  2. 託されたBさんは、その財産をAさんのために使う

というものになっています。

信託の役割に当てはまると次のとおりになります。

委託者(財産を託す人)Aさん
受託者(財産を託される人)Bさん
信託財産賃貸マンションとお金
受益者Aさん

Aさんが、賃貸マンションをBさんに託すことで、Bさんが賃貸マンションを管理します。そして、マンションの収益はAさんが受け取ることができます。

後見でもいいのでは?

この事例を見ると、任意後見契約でもいいのでは?という疑問が出てくると思います。

任意後見契約は、本人の判断能力が低下しないと、効力が発動しません。また、任意後見契約は、裁判所から監督人が選任されます。

任意後見契約の効力が発動した後は、監督人への報酬を払い続けなければなりません。

2.家族信託をすると不動産の所有権は、受託者へ移転します!

財産を信頼する人(受託者)に託すと、その所有権は、受託者へ移ります。先ほどの事例だと、所有権は、受託者であるBさんへ移るのです。

受託者に所有権が移ると、受託者に勝手に使われるのでは?

所有権が移っても、受託者は次の2つの理由で、勝手に財産を使えません。

  • 信託の目的による拘束
  • 受益者と委託者による監視・監督

先程の事例で、信託の目的が「Aさんのこれまでと変わらない生活水準を維持すること」であった場合、Bさんはこの目的の範囲内でしか信託された財産を使えません。また、Bさんは、Aさんに監視・監督されます。

受益者による監視・監督

受益者による監視・監督が困難になったとき

受益者が認知症などにより判断能力が低下すると、受益者自身で受託者を監視・監督することができなくなってしまいます。

受益者の判断能力の低下の備えとして、次の2つの制度があります。

信託監督人受益者のために、監督人の権限で、受託者を監督できる人
受益者代理人受益者のために、受益者の代わりに受託者を監督できる人

信託監督人や受益者代理人が受託者を監督することで、勝手に財産を使われることを防ぐことができるのです。

受益者代理人について詳しくは、家族信託の受益者代理人は何をするの?をご覧ください。

相続対策でも使える!家族信託

家族信託は、契約の中で利益を受ける人(受益者)を定めることができます。家族信託では、最初の受益者だけでなく、次の受益者も定めることができるのです。

次の相続まで決めることができる!

家族信託では、自身が亡くなった後の受益者も決めることができます。

先程の事例で、最初の受益者をAさんにしていました。Aさんが亡くなった後は、Aさんの奥さん、その後はお孫さんへ財産を相続させることができます。

家族信託による二次相続の対策

このように家族信託は、単なる財産管理の制度だけではなく、相続対策としても使うことができます。

詳しくは、遺言の代わりに用いる家族信託による相続対策をご覧ください。

まとめ

以上となります。まとめると次のとおりです。

家族信託の基本的なしくみ1.家族信託は、信頼する人に財産を管理してもらう制度
2.信託すると所有権は移る
相続対策でも使える!家族信託自分が亡くなった後の次の相続も決めることができる

家族信託は財産管理や相続対策としてとても有用な制度

家族信託は財産管理や相続対策として、とても有用な制度です。

これまで、後見や遺言では対応できなかったことも、家族信託なら対応できる可能性があります。

しかし、家族信託はとても複雑な契約です。専門家でも誤った契約書を作り、税金を多く発生してしまうことがあります。リーフ司法書士事務所は家族信託を得意としています。

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