【家族(民事)信託】受託者が借入をした時の責任は?専門の司法書士が解説!

家族信託契約は、受託者が委託者の財産を託され、受託者が契約の目的に従って管理・処分するものです。受託者は、人の財産を管理するわけですから、当然責任を負います。

ここでは、受託者が信託事務の一環として金銭を借りたときの責任について解説していきます。

受託者が借入をした場合の責任

受託者は信託契約後、委託者から託された財産の管理と処分を行います。

この財産の管理や処分は、信託契約に従って行う事務であることから、信託事務といいます。

受託者がこの信託事務により、債務を負担することになった場合、誰が責任を負うのでしょうか?

結論:信託財産だけでなく、受託者の固有財産も責任を負います

信託財産とは、委託者から託された財産です。受託者の固有財産とは、受託者自身がもっている不動産や預貯金です。

信託事務を行う上で金銭を借りた場合、信託財産と受託者の固有財産が負担を負うことになります。

具体例を見ていきましょう!

状況

家族信託の基本構想

Aさん(委託者)とBさんは信託契約をしました。ざっくりとした契約内容は次のとおりです。

委託者Aさん
受託者Bさん
受益者Aさん
信託財産自宅と一定の金銭

受託者が信託のために、お金を借りた場合

受託者であるBさんがお金を借りるとします。Bさんは、信託の業務としてお金を借りた場合、Bさん個人の財産でも責任を負ってしまうのです。

受託者Bさんがお金を借りたとき、借入の目的によって責任の対象となる財産は、次のとおりとなります。

借入の目的責任を負う財産
Bさん個人のための借入Bさん個人の財産
信託事務としての借入信託財産+Bさん個人の財産
家族信託で受託者が負う責任

受託者個人の財産から、借りたお金を支払った場合

Bさんが、信託事務の借入額をBさんのお金で返済したとき、後日、信託財産からその支払った額をもらうことができます。

注意すべき点

受託者が債務の支払いをしたときに、信託財産から支払った額を受け取れないときは、自らの固有財産をもって責任を負うことになります。

つまり、受託者が自身の財産で支払った場合に、信託財産にお金などがないと、受託者は自分でその負担を負うことになります。

まとめ

まとめると次のとおりです。

借入の目的責任を負う財産
受託者自身のための借入受託者個人の財産
信託事務としての借入信託財産+受託者自身の財産

信託事務として借入れた債務を、受託者が個人の財産で支払った場合は、次のとおりです。

原則信託財産に対して支払った額の請求ができる
例外信託財産から償還できない場合、受託者自身で責任を負う

受託者は権限があるから責任も重い

受託者は、委託者が信託した財産の所有権を取得します。所有権があるため、様々な権限があります。しかし、責任も重いのです。

受託者として家族信託契約をする場合は、受託者の責任をしっかりと理解する必要があります。

よくご相談いただくプラン

リーフ司法書士事務所の解決事例・相続コラムはこちら

初回相談料無料
トップページに戻る